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<原発事故>101回目の市民講座、再開へ

復興支援フォーラム再開について語る今野さん=福島市

 東京電力福島第1原発事故以降、福島県の避難地域の現状を学んできた市民講座「ふくしま復興支援フォーラム」が27日、約1年ぶりに再開する。昨年9月の100回目開催を最後に休止したが、「復興はこれから」と、受講者から再開を望む声が相次いでいた。
 101回目は27日午後6時半から、福島市民会館で開く。テーマは「原発災害後の福島の生業(なりわい)再生と地産地消の行方」。福島大経済経営学類の林薫平准教授が漁業について講演する。
 フォーラムは2011年11月29日、元福島大学長で同大名誉教授の今野順(とし)夫さん(72)らが呼び掛け人となり発足した。今野さんは東日本大震災で被災した宮城県女川町出身。古里への思いもあり、被災地の住民が現状を正しく知り、復興の在り方を考える場を設けようと考えた。100回開催を目標に月2回のペースで約4年間、福島市内で開いてきた。
 除染、賠償、産業再興、風評被害などをテーマに設定。講師には福島県川内村の遠藤雄幸村長ら被災自治体の首長や研究者、弁護士、農漁業者など復興の最前線に立つ専門家を招いてきた。参加費を無料にするため、講師の旅費は自己負担で謝礼もなし。それでも講師全員が趣旨に賛同し手弁当で駆け付け、当初30人程度だった参加者も1年ほどで約100人に増えていった。
 目標の100回を区切りに休止したが、受講者から「これからが復興の本番。続けてほしい」と要望が殺到。思いに応えようと、今後は3週間に1回の頻度で再開することを決めた。
 今野さんは「原発政策でも地域経済でも、福島は国の方針に同意を求められることはあっても、住民自らが合意形成をして何かを創り出す経験が少なかった」と指摘。「創造的な復興を成し遂げるため、少しでも地元に知識を積み上げていきたい」と話す。


2016年10月25日火曜日


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