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水質安全お墨付き!カブトエビ農法米 東京へ

東京・目黒区内で販売されるカブトエビ農法米を確認する面川さん
今年6月、面川さんの水田にいたカブトエビ

 宮城県角田市の農家4人による「うまい米研究会」が、カブトエビがいた水田で収穫された本年産つや姫を「カブトエビ農法米」と銘打ち、東京・目黒区で販売を始めた。市と目黒区は友好都市協定を結んでいるが、東京電力福島第1原発事故の影響で、児童の交流を休止している。角田産米の安全安心をPRして、交流再開を後押しする。
 カブトエビ農法米は、カブトエビが確認された各会員の水田計約2.5ヘクタールで収穫された18トン。東京都米穀小売商業組合目黒支部に加盟する約30店が、20日から取り扱っている。
 カブトエビは約3億年前からほとんど姿を変えていないため「生きた化石」と呼ばれる。農薬などに弱く、水質が良い場所にしか生息しない。泥をかき分けながら泳ぎ回る習性があり、水を濁らせて雑草を生えにくくさせるため「田んぼの草取り虫」の異名もある。脱皮した抜け殻は肥料の役割を果たすという。
 研究会代表の面川義明さん(63)によると、減農薬で栽培する水田で約15年前からカブトエビが発生し、年々増えている。
 面川さんが角田市農協(当時)青年部委員長を務めていた1990年、青年部が目黒区の小学校で稲作指導を始めた。以後、目黒区と角田の学校同士の交流が広がり、一緒に田植えや稲刈りを行うようになった。
 しかし、原発事故後、目黒区側は学校としての訪問を見合わせている。現在は一部の有志が角田市西根小の活動に参加するぐらいだ。
 風評被害を払拭(ふっしょく)し、交流再開の機運を盛り上げようと、面川さんは旧知の目黒区の米穀店に相談。カブトエビ農法米を前面に打ち出す取り組みを計画した。
 面川さんは「農家だから自然災害は受け入れるが、原発事故は人災。角田の水田は環境に優しく、何も変わっていないことを理解してもらえれば」と話す。
 目黒支部副支部長で愛米家本舗の高柳良三店主(65)は「カブトエビは水質の良さを示す指標と言える。小売店がスーパーや量販店に押される中、安全安心を消費者にアピールできる」と販売に意欲を燃やす。


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2016年10月26日水曜日


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