宮城のニュース

<自衛隊監視訴訟>最高裁、住民側の上告棄却

 自衛隊の情報保全隊にイラク派遣反対運動を監視された東北地方の住民が国に損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)が、住民75人の上告を棄却する決定をした。26日付。住民1人に限りプライバシー権の侵害を認める一方、それ以外の賠償や監視差し止めの訴えを退けた仙台高裁判決が確定した。
 原告団長の後藤東陽さん(91)=仙台市宮城野区=は「最高裁は戦争に向かおうとする政府を抑制しなければならない立場なのに、政治に引きずられた判断が出たのは残念だ。法の番人としての役割を捨てたと言わざるを得ない」と批判した。
 高裁判決によると、情報保全隊は2003年11月〜04年2月、全国各地で自衛隊のイラク派遣に反対する市民運動に参加した住民の氏名や職業などを収集した。
 高裁は男性1人に限り、「公表していない本名や勤務先まで探る必要性は認められない」とプライバシー権の侵害を認め、国に10万円の損害賠償を命令。監視差し止めの訴えは「対象が特定されておらず、不適法」と却下した。
 国は男性1人に対する上告を断念し、既に確定している。


関連ページ: 宮城 社会

2016年10月29日土曜日


先頭に戻る