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訪問歯科診療もっと気軽に 普及に注力

訪問歯科診療に当たる北川さん

 通院が困難な患者の自宅や高齢者施設に出向いて歯を治療する「訪問歯科診療」に力を入れる診療所が仙台市内にある。高齢化の進行で同様の患者は今後も増えるとみられる。口腔(こうくう)ケアは健康リスクを回避する上でも重視されており、関係者は「訪問歯科をもっと知ってほしい」と訴える。

 青葉区葉山町の北川歯科クリニックは日曜日を除く週6日、訪問歯科診療を実施している。患者の症状を事前に確かめた上で歯科医と歯科衛生士、歯科コーディネーターの3人態勢で治療に当たる。1日10カ所程度を回り、交通費は求めない。内容は虫歯や入れ歯の治療、義歯の修理など通院時とほぼ同じだ。
 患者の一人で、若林区の男性(83)は脚が不自由なことなどから通院が難しく、自宅で入れ歯の治療を受けている。妻(75)は「気軽に通えないし、診療所で待つことがないのですごく助かる」と語る。
 同クリニックで訪問診療を担う歯科医は2人。訪問のたびに担当医師が変わらないようにして一貫した治療を目指す。訪問先の施設スタッフとの連携や患者の情報収集を通じ、歯科診療を支援する看護師もいる。
 歯科医療の関係者によると、診療所単独でほぼ連日訪問歯科診療に取り組み、看護師が在籍している所は仙台圏で珍しいという。
 歯の健康を保てないと他の疾病を招くリスクがあり、口腔ケアの重要性は増している。クリニック副医院長の北川緑輝(つなき)さん(38)は「もっと早くから訪問歯科を受けていれば良かったという声を聞くことが多い。多くの人に存在を知ってほしい」と話す。


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2016年10月29日土曜日


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