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旧工場からアート発信 地域振興目指す

アートの拠点にしようと再利用が進められる旧印刷工場と、代表の村上さん(左)らアメフラシのメンバー

 山形県長井市のクリエーターグループが、同市中心部にある旧印刷工場の建物を再利用し、アートの拠点にしようと動きだした。古い建物の内外装を地元の職人らと協力して改装し、ワークショップや各種イベントを開きながら作り上げていく。30日には初イベントとして、ほぼ手つかずの旧印刷工場を会場にトークとアート作品の展示会を開く。

 長井市にゆかりがある東北芸工大のOBたち5人で組織するグループ「アメフラシ」が手掛ける。アートをキーワードに地域振興に結び付けようと昨年夏に結成し、同9月に有限責任事業組合とした。
 3階建ての印刷工場は5年ほど前に閉鎖された。昭和30年代の木造と、同じく50年代に増設された鉄骨、鉄筋の3様式で、内部は迷路のように入り組み、全体の床面積は3300平方メートルを超える。隣接する別宅には亡くなった工場経営者が収集した国内外の彫刻作品が保存されており、遺族が別宅ごと市に寄贈した。
 メンバーらは、旧工場をこれから作り替えていくという意味を込め、建物に長井の方言で「kosyau(こしゃう)」と名付けた。1カ月前ほどに芸工大の学生たちと清掃を始め、水道と電気を使用できるように整備した。
 代表で芸工大洋画コース副手の村上滋郎さん(33)は「いろいろなアイデアを出し合って、地域が活気づくようなデザインを組み立てていきたい」と意気込む。地元の左官職人や大工らを講師に市民対象のワークショップを開き、学んだ技術を活用しながら修繕を進め、アート作品の展示やイベントを企画する。喫茶店などテナントの入居も考えており、10年ぐらいのスパンで構想を具体化していく。
 30日の初イベントは「こけら落とし」と銘打ち、芸工大教授の志村直愛氏と同大非常勤講師で画家の津上みゆき氏が長井の魅力や「kosyau」活用の可能性などについて語り合う。長井を題材にした2人の作品計約20点も展示する。
 トークは当日午後2時から。参加無料。連絡先は村上さん090(3360)9184。


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2016年10月29日土曜日


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