宮城のニュース

<エコラの日々>エコバッグの言葉

絵・木下亜梨沙

 私のかばんにはいつも、濃紺のエコバッグが入っています。10年以上前に何かのキャンペーンで頂戴した物ですが、とても重宝で、ずっと使い続けています。
 もらった当時は温暖化、持続可能な発展、エコな生活といった言葉がそこここで使われ、リサイクル法ができたり環境庁が環境省に格上げされたりしました。いよいよ資源を無駄遣いせずみんなが気を付けて暮らすよう方向性ができたのだとうれしかったものです。
 私も省エネルギーとごみの減量、資源の再利用・再活用を心掛けて生活してきました。ところが残念ながら、全く意に介さない人も少なくありません。私のしていることは無意味なのではないかという気持ちにもさせられました。
 東日本大震災が起きたとき、誰もが灯油やガソリンを少しずつ大切に使い、停電や断水が続く中、少ない水で顔を洗い、調理をし、ひざ掛けやセーターを着込んで暖を取るといった工夫をしました。けれども生活が落ち着いてくるとまた、物を大切に使う気持ちが薄れてきたように思います。
 今や、ホテルやレストランでは夏は寒く、冬は暑いくらいに室温が調整され、デパートやスーパーでは食料や衣料などがそんなに必要なのかと思うほど大量に並べられています。資源の使い過ぎなのではないでしょうか。世の中全体がもう少しつましくてもいいのではないでしょうか。
 経済優先の社会に立ち向かうのはなかなか難しいことです。でも、エコな生活はきれいな地球を守ることや、資源を巡る争いを防いで世界平和を守ることにつながる大切なことだと強く思うのです。
 家庭ごとにいろいろな事情でできることとできないことがあり、自治体によって取り組み方にも違いがあります。人それぞれに好みやライフスタイルが違う中で、省資源・省エネルギーを働き掛けるのは大変なことです。しかし、身近な暮らしの中に、一人一人が取り組めることがまだまだあるのではないでしょうか。
 そんな思いを周囲の人たちに伝えたくても、なかなか切り出せない私。ふと手元のエコバッグを見ると、こんな言葉が書いてありました。「I am only doing what I can do(私はできることをしているだけ)」。まさにその通り! エコバッグを持ち歩くことで、少しでも伝えられるでしょうか。
(ACT53仙台 平良千鶴子)


2016年10月31日月曜日


先頭に戻る