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昭和モダン再スタート 津波被災の酒造店復元

昭和モダンな外観がよみがえった「角星店舗」。酒名「両国」を記した看板の前で記念撮影をする社員ら=31日午前7時35分ごろ

 宮城県気仙沼市魚町の国登録有形文化財「角星店舗」の復元工事が完了し、1日に酒造会社「角星」が営業を再開する。東日本大震災の津波で土蔵造り2階の1階部分がつぶれるなどしたが、保存していた建材を生かし、昭和初期の歴史的町並みを伝える建物がよみがえった。
 31日は社員33人が集まり、店舗前で記念撮影した。以前と同じ看板を掲げ、1階は事務所や立ち飲み場所、2階は交流スペースで復元過程の展示もある。斉藤嘉一郎社長(57)は「外観も元に戻り、再スタートに身の引き締まるような思いだ」と目を細めた。
 店舗は気仙沼大火の翌年の1930年に建てられた。復元工事は地盤をかさ上げした元の場所で実施。できるだけ元に戻すため、建材の半分は被災建物の柱や梁(はり)、瓦などを再利用し、間取りや延べ床面積(約180平方メートル)も同じにした。
 復元には被災した歴史的建造物の保存を目指す市の一般社団法人「気仙沼風待ち復興検討会」が集めた基金などを活用した。市内では国登録文化財の6棟が修理・復元される計画で、復元完了は第1号となる。
 店舗は2015年5月、よりしっかりした保存が求められる市の指定有形文化財にもなっている。斉藤社長は「店の復元が、昔のような活気のあるまちづくりへの一助になればうれしい。気軽に立ち寄ってほしい」と期待した。


2016年11月01日火曜日


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