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<仙山連携>関係者に歓迎の声 今後に注目

 県境を越えた交流が進む仙台、山形両市が2日、包括的な連携協定を結び、双方の住民や企業関係者の間には歓迎の声が広がった。民間に引っ張られる形で手を携えた行政同士。他の自治体関係者も今後の仙山圏交流に注目する。
 フィデア総合研究所(山形市)は荘銀総合研究所時代の2001年、河北新報社などと仙山圏交流研究会を設立したのを契機に、継続してツインシティーの可能性を探ってきた。伊藤健寿部長は「民間の力強い動きが行政を刺激したのだろう。両市長には強いリーダーシップで、仙山圏を軸に東北振興を先導してほしい」と話す。
 「協定は交通網の整備に向けた第一歩」と言うのは、山形市議会の中野信吾議員。仙台、山形両市議会の自民会派は昨年、東日本大震災で休止していた合同研修を再開した。JR仙山線の高速化、仙台と山形を最短で結ぶ「二口トンネル」整備も課題に挙がる。「両市議会で機運を盛り上げていく」と意気込む。
 両市を結ぶ高速バスは平日80往復、休日は66往復走る。山交バス(山形市)と高速バスを共同運行する宮城交通(仙台市)の広報担当者は「交通網が整備され、交流が進むことを期待する。震災時に山形から多くの支援を受けた。防災面の連携も強化してほしい」と求めた。
 高速バスで山形市から仙台市内の予備校に通う阿部里美さん(19)は「距離が近い仙台と山形が連携するのは良いこと。山形にとって仙台は身近な都会だが、住む環境は山形がいいと思うので、うまくすみ分けできるはず」と歓迎した。
 県都同士の連携に他の行政機関も関心を寄せる。山形県村山総合支庁は、村山地域の製造業や農業に触れる周遊型企画を発信し、仙山交流の土壌を肥やしてきた。武田剛観光振興室長は「恩恵が地域全体に広がるよう、周辺市町村とも連携を深めてほしい」と語った。
 仙台市は4月、東北連携推進室を設け、観光などで東北の県庁所在市との連携に乗り出した。福島市観光コンベンション推進室の担当者は「仙台市は5市が一定の力をつけないと、仙台も危ういと考えているのだろう。山形市との連携の推移に注目したい」と話す。


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2016年11月03日木曜日


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