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<杜の都のチャレン人>社会問題 わがことに

上映会のメンバーと打ち合わせをする藤原さん=仙台市青葉区の市市民活動サポートセンター

◎ドキュメンタリー映画を自主上映する/藤原茜さん(29)

 4回目となる自主上映会に向けて忙しさが増す。手作りのチラシやチケットの配布作業、映画にちなむゲストの調整など、上映会メンバーと会合を重ねる。
 来月18日、仙台市青葉区で上映するのは「ザ・トゥルー・コスト」。ファッション産業の大量生産・消費が引き起こす、環境や労働従事者らの被害に焦点を当てた米国のドキュメンタリーだ。
 ドキュメンタリー作品は監督によって主張の仕方がさまざま。「映画を見た時の気持ちの揺れ動きを大切にしてほしい。人ごとではないと考えるきっかけになれば」。そんな思いを、会の名称「『映画から明日を考える』みやぎ市民の会」に込めた。
 長野県松本市の工房で家具作りの修業を終え、2013年に帰郷した。東日本大震災から2年がたち、特定秘密保護法成立への動きが活発化していた。
 「目まぐるしく動く世の中のことを広く知りたい」との思いが募る。娯楽と捉えていた映画も、ドキュメンタリーを中心に見るようになった。そうして出合ったのがイラク日本人人質事件を取り上げた「ファルージャ」だった。
 偶然、同じ会場で鑑賞した会社員夫妻と後に知り合い、意気投合した。夫妻が代表となり14年11月に会を発足。昨年1月、作品に「ファルージャ」を選び、監督も招いて初の上映会を仙台市内で開いた。遺体が映るシーンに不安もあったが、「知らずにいたことを見られて良かった」という観客の感想に背中を押された。
 その後も、東ティモールの独立を描いた作品や、自衛隊配備に揺れた沖縄県与那国島の映画を上映した。代表の夫妻が転勤で仙台を去り、後を引き継いだ。会員は現在、20〜70代の会社役員や保育士ら5人。「若い人にもっと見に来てもらいたいし、会のメンバーも増やしたい。大きなことはできないけれど息長く続けたい」(い)

<ふじわら・あかね>87年多賀城市生まれ。旧秋田公立美術工芸短大工芸美術学科と専攻科で木材工芸を専攻。長野県上松技術専門校で家具作りを学んだ。同県の個人工房で修業し、現在は多賀城市の自宅で家具作りをしている。


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2016年11月05日土曜日


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