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<双葉高>休校式典 復活願い校歌

スクールカラーの緑の風船を飛ばす双葉高の卒業生ら

 東京電力福島第1原発事故で福島県双葉町からいわき市に避難し、本年度限りで休校する双葉高の休校記念式典が5日、仮校舎のあるいわき明星大で行われ、県内外から卒業生ら約400人が出席した。
 同窓会長の中井芳秋さん(76)が「歴史と伝統ある名門・双葉高の休校は受け入れがたい。復活に向け、双高健児の心意気を示そう」とあいさつ。小島稔校長も「休校は終わりへの絶望ではなく、再開への始まり、希望だ」と述べた。
 休校前の最後の生徒となる3年生11人が学校生活や、双葉高の未来像などを発表。全員での校歌斉唱では涙を流す人もいた。最後に会場の外でスクールカラーの緑の風船を飛ばした。
 出席者には、卒業生らが8月に収録した校歌・応援歌のCDが贈られた。夏の甲子園に3度出場した野球部のOBチームが5日、「マスターズ甲子園」に招待され、甲子園球場で入場行進したことも報告された。
 原発事故で浪江町から栃木県に避難する渡辺昌往さん(79)は同級生だった妻真弓さん(79)と出席し「校歌を歌うのが最後かもしれないと思うと涙が出た。必ず再開してほしい」と願った。富岡町からいわき市に避難する鈴木博英さん(53)は「野球部が甲子園に出た時の盛り上がりが懐かしい。息子も緑のユニホームにあこがれ双高に入った。休校は寂しい」と語った。
 双葉高は1923年創設の旧制双葉中が前身。1万7000人以上の卒業生を送り出した。原発事故後、県内4カ所のサテライト校で授業を再開。2012年4月にいわき明星大に集約された。
 福島県では原発事故の影響で、双葉高を含む双葉郡内の県立高5校が来年3月末で休校する。


2016年11月06日日曜日


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