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<ベガルタ飛躍へ>強い危機感 着々成長

西村(中央)のJ1初ゴールを喜ぶ茂木(左)と金眠泰(右)。来季、若手の台頭に期待がかかる=9月17日、山梨中銀スタジアム

◎2016年成果と課題(下)若手の台頭

<梁勇基の存在大>
 2−0で勝った5月8日の福岡戦。先制点を決め、J2降格圏脱出に貢献したDF石川直は、喜びながらも語った。「仙台は梁さんにおんぶに抱っこ。梁さんが戻る前にチームが復調できれば良かったのだが…」
 3月に右膝外側の靱帯(じんたい)を損傷したMF梁勇基は、福岡戦の前の川崎戦で6試合ぶりに先発に復帰した。6試合勝ちなしと低迷していた仙台は、攻撃のリズムを取り戻し、強敵川崎に1−1と善戦。自信を取り戻した。
 仙台在籍13年目、34歳の梁勇基は、今も大黒柱であり続ける。負傷欠場した8試合は1勝1分け6敗。前線でボールを保持し、好機を演出できる戦力を欠く間、攻守の歯車はかみ合わなかった。
 改めて梁勇基の存在の大きさと、選手層の薄さを浮き彫りにした。MF茂木は「主力のけがはチャンス」と奮闘したが、レギュラーの座を奪えなかった。
 だが、次世代のホープは着実に成長を遂げている。

<通常練習後に汗>
 今季、若手を対象にした練習を取り入れた。控えの20代前半、新入団選手の計約10人が、通常の練習後、コーチの教えの下で約2時間汗を流した。
 仙台の元選手で、今季仙台に加入するまで青学大で7年間指導した福永コーチは「若手は苦手な部分を隠す傾向が強い。強みに自信を持ち、それを発揮できるよう心掛けた」と語る。
 頭角を現したのがFW西村だ。運動量は豊富だが、周りとの連係を図れないプロ2年目に、周囲の見方、パスを受ける角度まで細かく教えた。初先発した9月17日の甲府戦でJ1初ゴール。その後も、敵を引きつけて味方を生かす頭脳的な動きを随所に見せた。
 西村は「少人数なので自分の課題に向き合いやすかった。練習通りの動きが試合でできるようになってきた」と成果を強調。福永コーチは「西村、茂木は『このままではいけない』と強い危機感があるが、若手全体では足りない。主力のけがでなく、実力で先発させたい」と来季を見据える。
 財政規模がリーグ下位の仙台は、若手の強化がチームの命運を握る。主力をしのぐ勢いが、上位進出の土台となる。


2016年11月07日月曜日


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