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<次世代放射光>東北から意見聴取へ

次世代の放射光施設について議論した小委員会=7日午前、文科省

 文部科学省は7日、原子レベルで物質の構造を解析する次世代型放射光施設の新設を検討する小委員会の初会合を省内で開催した。小委員会は新施設の必要性について一致。今後、全国に先駆けて産学官で誘致活動に取り組む東北の関係者から意見を聞く方針。
 量子科学技術委員会量子ビーム利用推進小委員会は、大学の研究者や企業の開発担当者ら委員12人で構成。初会合では軟エックス線に適した放射光施設の整備方針を協議した。
 委員から「軟エックス線分野は日本が世界から後れている。人材づくりも必要」「新施設は産業界が利用しやすいように、学術界のサポート体制を整えるべきだ」との要望が出た。
 東北大など国立7大学でつくる東北放射光施設推進会議は1周約350メートルのリング型施設を計画。世界最大の放射光施設スプリング8(兵庫県佐用町)より100倍明るい光の性能を想定、建設費は約300億円を見込む。
 小委員会の主査(座長)を務める雨宮慶幸東大大学院教授(放射光科学)は取材に「具体的に施設建設を考えている東北の関係者から意見を聞くことが必要になる」と指摘。施設のニーズや運営体制の詳細な議論を進める考えを示した。
 東北では、国立7大学や東北6県、経済団体が東北放射光施設推進協議会を組織、国への要望を続ける。東北経済連合会は建設費の一部を賄う財団の設立を模索している。

[軟エックス線]紫外線より波長が短く、炭素や窒素など軽い元素の解析に適する。材料表面の詳細な分析が可能になり、新薬や燃料電池など多様な新製品開発に活用できる。スプリング8は、さらに波長の短い硬エックス線を得意とする。


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2016年11月08日火曜日


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