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<トップに聞く>企業再生 地元に重要

入江優(いりえ・まさる)東大卒。1974年住友銀行(現三井住友銀行)入行。2001年6月の東京スター銀行発足と同時に取締役就任。常務、専務を経て11年6月から頭取。64歳。東京都出身。

 東京スター銀行(東京)の入江優頭取は、仙台市内で河北新報社の取材に応じ「地元の銀行でないからこそできることがある」と述べ、企業の再建を促す再生ファイナンスや、事業性を評価して融資するプロジェクトファイナンスに力を入れる考えを示した。台湾大手銀行の「中国信託商業銀行」の傘下という特色を生かし「東北企業の海外進出や販路拡大を支援したい」と強調した。(聞き手は報道部・田柳暁)

◎東京スター銀行 入江優頭取

 −2006年に仙台支店を開設して丸10年になる。
 「預金や振り込みの利便性では地元銀行にかなわない。仙台支店は通常の窓口ではなく、資産運用や住宅ローンの相談ルームのみを設けたのが特徴だ。投資信託や変額年金保険の顧客が多くなっている」

 −企業再生などの法人向け融資に注力する理由は。
 「再生支援は手間がかかるし利益も少ない。だが事業を継続させることの方が地元経済にとって大切だ。再生ファイナンスでは、東日本大震災後に融資した福島県の建設業者の例がある。会社の資金繰りは厳しかったが、『震災で公共工事は増える。取引先があれば事業は再生できる』と考え、支援した」
 「プロジェクトファイナンスでは太平洋側の太陽光発電や日本海側の風力発電を手掛けた。震災や東京電力福島第1原発事故があって同様の開発はさらに増えるだろう。東北は開発の余地がまだある」

 −14年に中国信託商業銀行が親会社となった。
 「東南アジアに広く拠点を展開しネットワークがある。意欲ある企業はアジアを見ている。被災地から海外に踏み出す後押しや販路を広げる手伝いをしたい」

 −東北の地方銀行との連携をどう進めるか。
 「各地の地銀に呼び掛け数多くの協調融資を手掛けてきた。リスク分散の利点があり再生ファイナンスで手を組む動きもある。金融商品の販売を含め協働できるところから進めたい」


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2016年11月09日水曜日


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