広域のニュース

<トランプ氏勝利>「暴君の暴走」を不安視

米大統領選でトランプ氏の当選を報じる東京・有楽町の街頭テレビ=9日午後

 史上まれに見る「嫌われ者」同士の対決となった米大統領選。下馬評を覆して勝者となった共和党候補の実業家ドナルド・トランプ氏(70)に東北各地から、早くも「暴君の暴走」を不安視する声が上がった。
 「言葉遣いは悪かったが、それなりに説得力があった」「失言はたくさんあるけど、何か変えてくれるという漠然とした期待が結果につながった」「とにかく現状の生活を変えたいという気持ちの表れ」
 東北の県庁所在市で、街行く人々の多くはトランプ氏の型破りな言動に米国民が現状打破を期待した結果と分析した。
 ただし−。「大統領としては怖さを感じる」と語るのは山形市のNPO法人共同代表松井愛さん(40)だ。「弱者に冷たく、多様性も許さない感じがする。ビジネス感覚で政治をやられたら、とても怖い」
 選挙戦でトランプ氏は度々、日米の同盟関係見直しに言及してきた。それだけに秋田市の主婦中山沙耶さん(31)は「相手に配慮する人柄ではなさそうに思え、日本に悪い影響が出ないか心配」と眉をひそめる。
 福島市の自営業醍醐久美子さん(73)も「沖縄の米軍基地など日米間で抱えるさまざまな問題がどうなるか。先行きが見えない」と不安を口にした。
 トランプ・ショックで株価は急落した。商品の7割が米国からの輸入品という盛岡市の輸入雑貨店経営沢田進さん(41)は「株価の乱高下は店の営業に影響が出る。投資家の信用を得られるような安定した経済政策を展開してほしい」。
 青森市の青森中央学院大に留学している韓国人の朴桑〓さん(20)は「トランプ氏の大統領就任で韓国から米軍基地が撤退する恐れがある。北朝鮮との緊張感が高まり、兵役のある韓国では徴兵期間が長くなるかもしれない」と分析した。
 一方、仙台市青葉区の無職小山道雄さん(62)は「女性蔑視や差別発言が目に付くし、全てを支持するわけでないが、国民の不満に向き合おうとしている」とトランプ氏に好意的だ。民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(69)を「『女性初の大統領』と持ち上げる風潮こそ女性差別」と話した。

※〓は「門」の中に「言」


関連ページ: 広域 社会

2016年11月10日木曜日


先頭に戻る