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被災地2小学校の統合議論 卒業いつ?

水梨小で開かれた地域懇談会。市教委と地元との議論は2年も平行線のままだ=10月下旬

 宮城県気仙沼市教委による小中学校再編で、水梨小(児童33人)、月立小(22人)のそれぞれ近隣校との統合計画が2年間も膠着(こうちゃく)状態に陥っている。両小はともに山あいの小規模校。市教委は統合時期を2018年4月に1年先延ばしして協議を続けるが、地元は「小規模校でも学力や社会性は身に付けられる」と存続を望む声が強い。
 再編計画は13年6月に策定し、21年度までに小学校を20から10に、中学校を13から8に減らす。水梨小は松岩小に、月立小は新城小に統合する。市教委は「ともに複式学級があり、教育の機会が不十分」と統合に理解を求める。
 10月中旬には月立小で4回目の地域懇談会が開かれた。地元が統合に反対する理由の一つに、04年度の校舎新築からそう時間がたっていない上、05年度には学区外からも児童を受け入れる「小規模特認校」制度を導入したのになお、統合を迫られていることがある。
 制度の利用者はこれまで2人にすぎない。PR不足も一因で、PTA会長の加藤純一さん(40)は「もっと特認校制度を生かす前向きな話がしたい」と言う。
 全学年が複式学級の水梨小は10月下旬の第6回懇談会も平行線に終わった。
 現在、水梨小学区では学区内の15人が学区外の小学校に通学する。統合方針が既成事実のように受け止められて通学先を変えた可能性もあり、保護者は「統合議論が長引くほど児童が減る」と不安を募らせる。
 18年4月の統合に向けて市教委は、教員配置を準備できる年内に方向性を見いだしたい考え。学校教育課は「力技で統合を決めることはしない。統合先の児童との交流も催して機運を高めたい」と説明する。
 東日本大震災以降、市内の小中学校は再編計画に先立ち統合を済ませた1校を含む8校が統合、または統合に合意した。今後さらに6校の統合議論が控える。


2016年11月11日金曜日


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