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癒やしの絵、復帰の力に 病院内に壁画アート

カラフルな壁画が印象的な1階通路

 宮城県大崎市の精神科病院「こころのホスピタル・古川グリーンヒルズ」(菅野庸院長)は、院内に壁面アートを採り入れている。入院患者の社会復帰促進などに芸術の力が役立つはずとの考えで導入した。
 古川グリーンヒルズの前身「古川緑ケ丘病院」は1962年に開院。東日本大震災で老朽化した建物が被害を受け、建て直しに踏み切り、今年6月に新病院(5階、240床)が完成した。目指したのはアートホスピタルで菅野院長は「暗い精神科病院のイメージを一掃し、症状がこじれる前に来院してもらえる明るい雰囲気にしたかった」と語る。
 建設には、芸術を通じて被災地支援を行っている一般社団法人「MMIX LAB(ミミックスラボ)」(代表・村上タカシ宮城教育大准教授)が協力。5人のアーティストが作風に合った階の壁画を担当した。
 認知症の患者が入院する2階は、少年とカッパの触れ合いを題材にした郷愁を誘う絵。落ち着いてもらえるようにと、幼少期に戻るような雰囲気にした。統合失調症やそううつ病の患者がいる3階の壁には、さまざまな姿態のウサギが描かれている。愛らしいウサギの絵は心を穏やかにし、投与する薬の量を減らすのに役立っているという。
 1階通路の壁には、地下鉄と動物園がモチーフのカラフルな作品。待ち時間を楽しくすごせると外来患者から好評だという。10月には村井嘉浩知事も視察に訪れた。
 古川グリーンヒルズは県の認知症疾患医療センターに指定されている。エリアとする大崎・栗原地域には認知症の人が推定で約1万3000人おり、今後さらに増えると予想される。菅野院長は「認知症も早期診断と治療が大切。来て良かったと言われる病院を目指したい」と話す。


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2016年11月11日金曜日


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