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<福島知事1期目>新産業創出 希望を発信

2年間を振り返り、復興への課題を語る内堀知事=10日、福島県庁

 内堀雅雄福島県知事は12日で就任3年目に入るのを前に、河北新報社のインタビューに答えた。東京電力福島第1原発事故からの復興のかじ取り役として「県産品の輸出を拡大した」などと説明。避難者の生活再建や避難区域復興を今後の最優先課題に挙げた。(聞き手は福島総局・高橋一樹)

◎チェック復興狙う内堀県政/インタビュー

 −2年間の手応えは。
 「県内各地で伺った思いを、できる限り県政に反映させようと努めた。トップセールスでは果樹など県産品の輸出拡大を実現した。(福島に水素の一大供給施設を造る)福島新エネ社会構想もまとまり、取り組んできた成果が表れている」

<「石棺」に憤り>
 −喜怒哀楽を感じたのは。
 「福島の日本酒が金賞受賞蔵数で4年連続日本一になったときなどは喜びを感じ、第1原発の廃炉に向けたプランで(溶け落ちた燃料をコンクリートで閉じ込める)『石棺』という言葉を見たときは『あり得ない』と憤りを覚えた」

 −被災地では避難指示解除の動きが出ている。
 「一人でも多く古里で安心して暮らせるようにすることが重要。インフラ復旧はもちろん、医療体制や公共交通網の構築、学校再開の支援を行う。新産業も創出し、希望を持てる地域になると発信したい」
 「帰還困難区域も復興拠点を構築し、『帰れる地域がある』ことを示す。その後の方向性は国や地元自治体と協議していく」

 −県が双葉町に建設するアーカイブ施設は震災の教訓を伝えるのが目的。原発事故を防げなかった過去の県政を検証する必要性をどう考える。
 「県は事故以前も、国や東電に安全対策で言うべきことを言い、一定の改善をさせてきたが、結果として過酷事故が起きた。(そうした)教訓を踏まえ、原発に関する情報伝達の対象市町村を拡大するなど地域防災計画を見直した。避難訓練も繰り返し、原子力防災体制の向上を図っている。アーカイブ施設でも過去の状況やその後の対応を含めて見ていただく」

<失敗を恐れず>
 −改めて復興の現状と課題をどうみる。
 「東日本大震災から5年8カ月。今も8万5000人以上の県民が県内外で避難生活を送る。避難区域の復興を最優先に、被災者の生活再建、産業再生、第1原発の廃炉・汚染水対策、風評・風化対策に引き続き全力で取り組む」
 「マイナスをゼロに戻すだけでは希望を持てず、プラスにもしなくてはならない。(被災者からはプラスの前に)『まずは普通の暮らしを取り戻してくれ』と言われる。葛藤もあるが、失敗を恐れずチャレンジしていく」


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2016年11月11日金曜日


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