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<女川原発>災害弱者迅速に退避 課題探る

ドームテントを通ってシェルターに避難する施設利用者ら=11日午前10時30分ごろ、石巻市牡鹿保健福祉センター

 東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の重大事故発生に備えた11日の2016年度県原子力防災訓練では、石巻市と南三陸町で災害時の自力避難が難しい「災害弱者」や小学生らを対象に屋内退避訓練を実施した。参加者はシェルターへの移動など、目に見えない放射性物質から身を守るすべを確認した。
 女川原発から12キロ離れた石巻市牡鹿保健福祉センターでは、施設内にある障害福祉サービス事業所「くじらのしっぽ」の職員と障害者ら約30人が参加。センター内に設けられたシェルターに避難した。
 シェルターは診察室と研修室の144平方メートル。ドアと窓に気密性の高い建具を使い、特殊な空調フィルターで放射性物質の侵入を防ぐ。職員がシェルターの入り口前に気密性を高めるドームテントを設営し、障害者がテントを通ってシェルター内に移動した。
 くじらのしっぽの阿部かよ子施設長(52)は「施設のハード面は安心できたが、避難所運営などソフト面を勉強する必要がある。実際の事故では住民の避難で混乱する恐れがあり、慌てず対応したい」と話した。
 南三陸町の戸倉小(児童68人)では午前10時半、役場からの屋内退避指示を受け、教員が校内の窓を閉めて換気扇の電源を切った。玄関ホールにいた2年生9人が教員の指示を受けて教室に戻り、手洗い、うがいをしてマスクを着けた。
 安全担当主幹の鮎貝宗仁教諭(50)は「原発事故は地震や火災と違い体で感じられず、教員が避難を先導しなくてはならない。子どもの命を守るため、マニュアルを更新していく」と表情を引き締めた。


2016年11月12日土曜日


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