岩手のニュース

<震災5年8カ月>手掛かり 家族へ

行方不明者の家族らの要望を受けて実施された水中捜索=11日、陸前高田市

 東日本大震災から5年8カ月となった11日、岩手県警と釜石海上保安部は陸前高田市の海岸に近い古川沼で、約3年ぶりとなる行方不明者の水中捜索を実施した。同市では204人の行方が分かっておらず、家族らが署名を集めて市に捜索を要望していた。
 東海大が取り組んだ音波調査に基づき、がれきなど堆積物がありそうな25地点を約40人で捜した。潜水士が最水深4メートルの水中に潜ったり、ボート上から箱眼鏡でのぞいたりした。
 終了後、家族らに水中の映像を公開。木材や鉄筋コンクリートなどのような物はあったが、不明者の手掛かりはなかったと報告した。出席者からは「どのぐらい堆積物が残っているのか知りたい」「たまった泥の下を見てほしい」といった声が上がった。
 同市の松田征也さん(75)は古川沼近くに住んでいた弟が見つかっていない。「一つ二つは手掛かりがあると思った。諦めるわけにはいかないが、5年以上もたった。仕方がないのか」と話した。
 長男が行方不明で、署名活動の中心となった同市の吉田税さん(82)は「捜索に感謝しているが、これで終わりではない。水中のがれきを全部引き揚げて捜してほしい」と求めた。


2016年11月12日土曜日


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