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<桂島牡蠣まつり>移住者が奔走 一転存続ヘ

松島湾で養殖いかだからカキを収穫する三浦さん(左)と大場さん。丹精に育てたカキを多くの人に味わってほしいと願う

 担い手不足でいったん中止が決まった宮城県塩釜市桂島の「桂島牡蠣(かき)まつり」が、島で漁業を始めた移住者の原動力で20日に開かれることになった。新米漁師の精気が地域を動かし、ベテランの協力で地場産業の衰退ムードに歯止めをかける。
 牡蠣まつりは、宮城県漁協桂島石浜カキ部会が2008年から毎年11月に実施してきた。東日本大震災があった11年も開催し、島の復興や活性化を象徴するイベントになっていた。
 今年のまつりの中止は9月に決まった。高齢化などで養殖漁家が昨年の8から5に減り、人手が足りなくなった。島の復興を支援する二つの大学が、学生ボランティアの派遣をやめたのも大きい。悪天候で昨年、来場が減ったのも響いた。
 「桂島のカキをPRする大切なイベント。8年続いたにぎわいを絶やすのはもったいない」。声を上げたのは、09年に移住した岩手県出身の三浦勝治さん(71)だった。地場産業を守ろうと14年からカキの養殖を学び、今年、漁協の正組合員になった。
 三浦さんの誘いで今年1月からカキ養殖に従事し、6月に正式に移住した仙台市出身の大場智行さん(43)と10月末、まつりの準備に入った。地元のカキ漁家は「三浦さんたちが頑張るなら、できる範囲で協力する」と、収穫したカキの提供などを了解してくれた。
 会場は昨年のカキ処理場前から鬼ケ浜に移す。来場者には焼きガキ2個とカキ汁を無料で振る舞う。カキカレーやカキご飯などを販売。水切りカキ500グラムを1200円の浜値で提供する。カキむき体験も行う。
 桂島の人口は133(9月末現在)。カキ部会の内海公男会長(66)は「やり方次第でまつりが開けるのならうれしい。島の人口が減る中、一人でも養殖漁家が増えてほしい。三浦さんらの存在は心強い」と歓迎する。大場さんは「懸命に育てたカキを絶景の中で食べてもらいたい」と話す。
 「桂島牡蠣まつりin鬼ケ浜」は20日午前10時〜午後4時で小雨決行。塩釜市営汽船は塩釜発が午前9時半、同11時(臨時便)、午後1時。石浜で下船し、会場まで徒歩10分。連絡先は三浦さん090(4880)6896。


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2016年11月15日火曜日


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