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常長のからくり人形 ゆかりの地で第二の人生

撤去前は2カ所(手前と奥)にからくり時計が設置されていた
サン・ファン館に寄贈されたからくり時計の人形

 仙台市青葉区のアーケード「サンモール一番町商店街」で長く親しまれ、4年前に撤去されたからくり時計の人形44体が、宮城県石巻市の宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)に保管されている。支倉常長ら慶長遣欧使節団の人形もあり、複数の所有者の手を経て「再び活用してほしい」と今年10月に寄贈された。サン・ファン館は今後、一般公開などを検討する。
 人形は、常長ら使節団のローマ法王謁見(えっけん)を再現したからくり時計「歴史のとびら」の14体と、仙台七夕まつりを表した「星のメルヘン」の30体。石巻市の森消化器内科外科の森芳正院長(66)が寄贈した。
 からくり時計は1986年、アーケードの2カ所に設置された。1時間おきに扉が開き、音楽に合わせた人形劇で人々の目を楽しませてきた。しかし、老朽化による機械の故障で2012年9月に撤去された。
 人形は機械と一緒に処分される予定だったが、「何かに有効活用できないか」と惜しんだ森さんの兄が商店街振興組合に掛け合い、無償で引き取った。仙台市内の倉庫などで保管された後、森さんが今年春に譲り受け、石巻市の病院に移していた。
 森さんは「多くの人に見てほしい」との思いから10月、サン・ファン館に引き渡した。「数奇な運命をたどったが収まるべきところに収まり、安心した」と語る。
 人形は高さ80〜163センチ。一部が損傷しているものの、サン・ファン館では歴史的資料としてそのままにしておくか、修理するかを検討する。展示方法や時期についても決める。
 浜田直嗣館長(76)は「からくり時計は仙台市民に長く愛されたシンボル。今後は東日本大震災の復興に励む人たちを元気づけるような活用法を考えたい」と話す。


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2016年11月15日火曜日


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