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<福島中間貯蔵>用地確保1割 搬入は不透明

 15日に本格着工した中間貯蔵施設を巡り、国は東京五輪が開かれる2020年度までに、学校や幹線道路沿いなど生活圏に仮置きしている全ての除染廃棄物を搬入できるとの見通しを示す。用地取得は加速しているとはいえ、契約済みは全体の1割ほど。福島県内各地の仮置き場に山積みされ、復興の妨げとなっている除染土の撤去が着実に進むかは不透明だ。
 環境省と県によると、9月末時点で生活圏や山林にある除染廃棄物は東京ドーム10杯分以上の1260万立方メートル。仮置き場は1100カ所で、民家の庭などに置きっ放しの「現場保管」も14万5440カ所に上る。
 試験輸送を経て、本格輸送が16年4月に始まったが、一時保管場に運び込まれた除染土は11万2600立方メートルにとどまる。
 環境省は17年度以降、年間輸送量を最大50万立方メートルに拡大。両町に常磐自動車道のインターチェンジが整備される19年度以降は、最大600万立方メートルの輸送が可能になると試算する。計680万立方メートルを搬出すれば、生活圏の廃棄物が全て撤去可能になると見込む。
 第1原発を囲む1600ヘクタールに整備される中間貯蔵施設は敷地の8割を民有地が占め、地権者は2360人。同省は本年度、担当職員を35人増やし、110人体制で用地交渉に当たる。
 15年度までの83人に加え、今年4月以降、新たに362人と契約。22ヘクタールだった契約済み用地は170ヘクタールに増えた。亡くなるなどして連絡先不明の700人を除けば、補償額算定に向けた調査に約85%の地権者の同意を得ているという。
 福島環境再生事務所は「補償額の算定作業も進み、用地交渉が軌道に乗りつつある」と説明。20年度までに、最大で予定地の約7割に当たる1150ヘクタールを取得できるとの試算を示す。


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2016年11月16日水曜日


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