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<マイナス金利>リスクに見合う金利設定を

西山慎一(にしやま・しんいち)国際基督教大卒、米オハイオ州立大院修了。日銀金融研究所エコノミストなどを経て2011年4月から現職。41歳。神戸市出身。

 マイナス金利の影響や今後の銀行経営の在り方について、東北大大学院経済学研究科の西山慎一准教授(金融論)に聞いた。(聞き手は報道部・田柳暁)

 −銀行の資金利益が軒並み低下している。
 「日銀は、民間金融機関が日銀に預けている当座預金の一部にマイナス金利を課した。従来は日銀に預けると0.1%の利息が付いた。これがマイナス0.1%になり、預けるだけでは利益を得られなくなった。市場金利も下がり、銀行本来の貸し出しや有価証券の運用でも利益を生み出しにくくなった」

 −金融機関はマイナス金利に強く反発している。
 「反発しているのは金融機関だけだ。私たちの預金利率がマイナスになった訳ではない。住宅や自動車のローン金利も下がり、一般の人にとってはメリットの大きな話だ」
 「日銀はマイナス金利を含む異次元の量的・質的金融緩和策でデフレからの脱却を目指している。金融機関に一部しわ寄せが出ているが、全体の経済は良くなっている。金融政策が不十分だったら、失業率が増え労働者賃金の上昇が止まっていたかもしれない」

 −今後の銀行経営はどうあるべきか。
 「事業価値を見極め、リスクに見合った金利で貸し出すという原点に立ち返るべきだ。これまでは信用保証や担保を重視しがちだった。不良債権化するとの指摘もあるが、金融機関の見極めが甘いだけとも言える。目利きの力をきちんと発揮できるかどうかが問われている」


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2016年11月16日水曜日


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