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<石巻姉妹人形>被災少女にサンタが招待状

サンタから届いた招待状を手に喜ぶ珠莉さん(左)と美香さん

 東日本大震災で姉を亡くした宮城県石巻市の小学3年佐藤珠莉(じゅり)さん(9)がフィンランド政府観光局から同国のサンタクロース村に招待された。昨年のクリスマス前に姉の愛梨(あいり)ちゃん=当時(6)=と自分の人形を世界旅行させてほしいと願ったことがきっかけになった。

<25回、19ヵ国に>
 サンタからの招待状は今月上旬、自宅に届いた。「珠莉とママに私の故郷でクリスマスの魔法を経験させてあげたい」と英語で書かれており、サンタの存在を信じる珠莉さんは大喜びした。今月末に母美香さん(41)と同国ロバニエミ市のサンタ村を訪れる。
 珠莉さんは3歳で被災し、愛梨ちゃんは通っていた幼稚園バスで自宅に帰される途中で津波と火災の犠牲になった。珠莉さんはクリスマスのたびに姉が帰ってくるようサンタに願ったがかなわず、昨年は姉妹の人形を世界旅行させてくれるよう手紙を書いた。
 珠莉さんの願いを知り、人形を海外に連れて行ってくれる人が次々現れた。宮城県村田町のNPO法人ガーネットみやぎが「あいり&じゅり姉妹の世界旅行記プロジェクト」として事務局を担当。人形の海外旅行は25回、19カ国に上った。
 人形が家から姿を消したため、珠莉さんはサンタが海外に連れて行ってくれたと確信。今年の手紙には「やさしいサンタさんに会いたい」とつづった。

<万国共通の思い>
 サンタの招待は、協力者の一人で東京都在住のトラベルライター岩佐史絵さん(44)が同国政府観光局に働き掛けた。「子どもの夢をかなえてあげたい思いは万国共通」と岩佐さん。サンタから珠莉さんに、旅を終えた姉妹の人形が手渡される予定だ。
 クリスマスには人形が海外を旅したフォトアルバムが珠莉さんに贈られる。美香さんは「姉を失った心の穴は埋められないが、見知らぬ多くの人の協力や支援は必ず珠莉の成長を後押ししてくれる」と感謝の思いをかみしめる。


2016年11月17日木曜日


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