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中高生に深夜労働? コンサート運営派遣

スキップ・ビートの事務所が入る雑居ビル=仙台市青葉区一番町

 仙台市青葉区のイベント企画制作会社「スキップ・ビート」が、年齢確認が不十分なまま18歳未満の少年を東北6県であったコンサートの運営スタッフとして派遣し、深夜労働に就かせていた疑いがあることが16日、河北新報社の取材で分かった。中学2年の男子生徒=当時(14)=を翌日未明まで働かせたケースもあった。同社は「年齢確認が不十分だった」と事実関係の一部を認めている。
 中学時代に年齢を偽って数回、アルバイトをしたという少年(16)は「会場設営のスタッフとして午前9時〜翌日午前2時ごろまで働かされた日もあった」と振り返る。
 勤務前、コンサート会場で書類に「18歳」と記したが、身分証明書の提示は求められなかった。少年は「『大丈夫かな』という気持ちはあったが、お金が欲しかった。深夜まで働いた中高生は他にもたくさんいた」と話す。
 労働基準法は18歳未満の年少者の深夜業(午後10時〜翌午前5時)を原則として禁止。さらに中学生以下は午後8時以降の労働を禁じており、中高生の深夜勤務は同法に抵触する可能性が高い。
 同社は2003年2月、仙台市のコンサート運営会社「GIP」の100%子会社として設立。当初は「16歳以上」の条件でアルバイトを募集していたが、今年3月末以降、「18歳以上」に引き上げた。
 登録方法はスキップ社ホームページ上で氏名や年齢、連絡先などを入力するか、同社に直接出向いて登録シートに記入する。完了後、コンサートの日程がメールで送られてくるという。運転免許証や学生証といった身分証明書がない場合、「自己申告」も認めてきた。
 必要な人数が集まらないと、同社は登録者に友人や知人の紹介を持ち掛け、1人に付き500円を通信費として払っていた。誘われた人は現場で氏名や年齢などを記すが、公的な書類による年齢確認はなかった。
 勤務時間は午前9時〜午後11時ごろまでで、高校生は午後10時まで。会場設営やグッズ販売に当たり、時給900円。会場設営の場合、ステージの撤去作業などで翌日未明まで働かされるケースも度々あり、「18歳以上」と偽って雇われた中高生20〜30人が深夜労働に従事したとの証言もある。
 同社の担当者は「黙認していたわけではないが、年齢確認が不十分だった。今後は当社に来てもらい、健康保険証など公的書類の提出を求める」と述べた。
 ブラックバイトなど若者の労働問題に詳しい仙台弁護士会の太田伸二弁護士は「年少者の違法雇用の禁止は労基法の中でも重要な規定だ。法に抵触する状態があったとすれば許しがたい」と話している。


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2016年11月17日木曜日


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