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<原発事故>電力会社の賠償「無限責任」維持

 原発事故に備えた損害賠償制度を議論する国の原子力委員会の専門部会は16日、電力会社の賠償負担に上限を設けない現行の「無限責任」を維持する方向で一致した。電力業界は賠償が一定額を超えれば国も負担する「有限責任」への変更を求めてきたが、事故を起こした会社が最後まで責任を果たさなければ、国民の理解は得られないと判断した。
 現行制度は電力会社に保険加入を義務付け、最大1200億円の保険金を賠償の原資としている。賠償額がすでに約6兆円に達した東京電力福島第1原発事故を踏まえれば十分な備えではないため、増額などの措置を検討し、2017年夏までには見直し案をまとめる。関連の法整備は17年度以降になる見通しだ。
 専門部会はこれまで有限責任に変更する可能性も議論。しかし、税金などで国が肩代わりすれば国民負担が膨らみかねず、国民の理解を得るのは難しい。電力各社の資産規模には差があるため、電力会社の賠償負担の上限額を決めるのが難しいことも考慮した。
 原子力損害賠償法では、巨大な自然災害などを除き、原子力事業者が過失の有無を問わず、無制限に全ての賠償責任を負う。福島の事故では、東電が巨額の賠償責任を負い、実質国有化に追い込まれた。


2016年11月17日木曜日


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