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<東北大>カルテ分散保管 被災時も迅速復旧

東北大などが開発している医療データ分散保管システムの装置

 東北大電気通信研究所と日立製作所などの研究グループは、患者の医療データを電子化して分散保管し、災害で病院が被災しても短時間でデータを復旧する技術の開発に取り組んでいる。研究グループは県薬剤師会と合同で23日、復旧データに基づいて薬を処方する訓練を実施する。
 研究グループは、同時被災のリスクが少ない病院同士が相互にデータを保管し合う仕組みを提案。通信網が絶たれた場合は、データを入力したパソコンなどを直接、被災病院へ運ぶ。
 病院1カ所につき複数の接続ルートを構築することで災害時、データ復旧の時間が短縮できるという。災害発生から数日で90%、通信網が仮復旧した後は100%の復旧を目標にしている。
 合同訓練は、沿岸部の薬局を津波が襲ったとの想定で実施する。復旧した薬歴情報のデータを県薬剤師会の医薬品供給車両で搬送。避難所で、処方履歴を携帯していない患者に本人確認をした上で処方する。
 研究グループの中村隆喜東北大准教授(情報科学)は「費用対効果に優れたシステムであり、自治体が保有する戸籍といった住民の基本情報の復旧にも応用できる」と話す。
 東日本大震災では、患者のカルテが津波で流失したほか、遠隔地に保管していていたデータもネットワークが故障して接続できないケースがあった。


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2016年11月18日金曜日


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