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<原発避難いじめ>重大事態と捉えず放置

 東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒(13)がいじめを受けていた問題で、生徒側の被害相談を受けた神奈川県警から同級生との金銭トラブルについて直接情報提供があったのに、当時在籍していた小学校と市教育委員会が積極的に対応せず放置していたことが17日、生徒側への取材で分かった。
 いじめ防止対策推進法は、心身や財産に重大な被害が生じた疑いがある場合などを「重大事態」と定義しており、学校や市教委の姿勢に批判が集まりそうだ。
 市教委の第三者委員会がまとめた報告書や生徒側によると、両親は2014年7月、県警に同級生から金品を要求されたと相談。県警は男子生徒や金品を受け取った同級生らから事情を聴いた上で同10月、両親に「1回約10万円、ゲームセンターなどで使った。総額は約150万円だった」と連絡した。
 両親は直後に学校と市教委に報告。県警も同11月、聴取結果を学校に伝えていた。だが学校は「重大事態」と捉えず同法に基づく校内の対策委員会を開かなかった。生徒側は学校で同級生側との話し合いの場を持つことも求めたが、学校は拒否した。両親は市教委に対しても「学校を指導してほしい」と伝えたが、市教委は「介入できない」と回答し、応じなかった。
 市教委は17日、共同通信の取材に「県警の介入以前に学校が把握した時点で対応するべきだった。学校にいじめとの認識が弱く、いじめ防止対策推進法にまで考えが至らなかった」とした。


2016年11月18日金曜日


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