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<文化審答申>山王坊遺跡 国史跡に 

遺跡内で発見された仏堂とみられる礎石(五所川原市教委提供)

 国の文化審議会は18日、山王坊(さんのうぼう)遺跡(青森県五所川原市)など11件を史跡に、「勝山恐竜化石群および産地」(福井県勝山市)など2件を天然記念物に指定するよう、松野博一文部科学相に答申した。近く答申通り告示される。
 近代日本を代表する画家の居宅「横山大観旧宅および庭園」(東京都台東区)は史跡と名勝の両方に指定される。
 このほか、四国山間部の「奥内の棚田および農山村景観」(愛媛県松野町)を重要文化的景観に選定し、大正初期に造成された「松田屋ホテル庭園」(山口市)など2件を登録記念物にするよう答申。
 登録有形文化財として、1932(昭和7)年建築の「宮崎県庁舎本館ほか」(宮崎市)や、1881(明治14)年に日本人技師が手掛けた洋式灯台「立石岬灯台」(福井県敦賀市)など177件の建造物を登録することも求めた。

◎中世の社会・文化伝える

 14〜15世紀の神仏習合を示す神社跡や寺院跡などが良好な状態で保存された宗教遺跡で、付近の十三(とさ)湊(みなと)遺跡などとともに中世的な景観を構成する。文化審議会は「京都と中世国家の境界領域との交流を具体的に示し、中世の社会や文化を知る上で重要」と評価した。
 十三湖(五所川原市)から北に約2キロ離れた山間部に位置する。1982年以降、東北学院大の加藤孝教授(考古学)を中心とする調査団などが発掘調査を行ってきた。
 遺跡には拝殿、中門、本殿などと考えられる礎石が一直線に並ぶ神社跡や、東西約17メートル、南北約12メートルの建物を中心とした建物群があったとみられる寺院跡がある。当時、十三湖周辺を支配し、幕府と密接な関係にあった安藤氏が造営に深く関わっていたと考えられる。
 市内での国史跡指定は3例目。市教委の長尾孝紀教育長は「保存と活用に向けた取り組みを進めたい」とコメントした。

◎文化審議会の答申内容

 【史跡の新指定】山王坊遺跡(五所川原市)▽小笠原氏城跡 井川城跡・林城跡(長野県松本市)▽高島藩主諏訪家墓所(長野県諏訪市・茅野市)▽東町田墳墓群(岐阜県大垣市)▽水口岡山城跡(滋賀県甲賀市)▽箸墓古墳周濠(しゅうごう)(奈良県桜井市)▽英彦山(福岡県添田町)▽小熊山古墳・御塔山古墳(大分県杵築市)▽面縄貝塚(鹿児島県伊仙町)▽北大東島燐(りん)鉱山遺跡(沖縄県北大東村)
 【史跡および名勝の新指定】横山大観旧宅および庭園(東京都台東区)
 【名勝の新指定】
 旧竜性院庭園(愛知県豊田市)
 【天然記念物の新指定】
 六合チャツボミゴケ生物群集の鉄鉱生成地(群馬県中之条町)▽勝山恐竜化石群および産地(福井県勝山市)
 【登録記念物の新登録】菊池氏茶室(〓(1022)居)庭園(東京都港区)▽松田屋ホテル庭園(山口市)
 【重要文化的景観の新選定】奥内の棚田および農山村景観(愛媛県松野町)


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2016年11月19日土曜日


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