広域のニュース

<JASRAC>音楽文化賞に東北初2団体

<気仙沼「スウィングドルフィンズ」>寄贈された楽器を演奏し、避難所の被災者を励ますドルフィンズ=2011年4月24日、気仙沼市総合体育館
<福島・川俣「山木屋太鼓」>海外公演を果たし、協力してくれた地元住民に感謝の演奏を披露する山木屋太鼓=5月4日、福島県川俣町中央公民館

 売り上げや利用実績など数字に表れない優れた音楽活動をたたえる日本音楽著作権協会(JASRAC)の第3回JASRAC音楽文化賞に、気仙沼市のジュニアジャズビッグバンド「スウィングドルフィンズ」と、福島県川俣町の「山木屋太鼓」の2団体が選ばれた。同賞の受賞は東北では初めて。東京で18日、表彰された。
 選考委は東北の受賞2団体について「東日本大震災を乗り越えて活動を続け、海外公演で被災地を応援する世界中の人々に逆に希望を与えた」と評価した。
 ドルフィンズは1993年5月設立。学校の週休2日制導入を機に子どもたちの居場所づくりや、世代を超えた交流を図ってきた。
 津波で楽器を失い存続の危機に陥ったが、日本の支援団体が米国のライブハウスからの寄付を使って楽器を寄贈し、震災直後の2011年4月に活動を再開。気仙沼市の避難所で演奏会を開き、被災者を元気づけた。13年には米国ニューオーリンズ市で公演した。
 メンバーは現在、小中高生約20人。指導者の気仙沼中教諭菅野敏夫さん(58)は「受賞を驚いている。楽器や練習場所を提供してもらうなど、多くの好意に支えられた」と感謝した。
 川俣町山木屋地区の和太鼓文化を継承する山木屋太鼓は01年に設立。同地区は当初、東京電力福島第1原発事故に伴う居住制限区域になり、多くの住民が福島県内外に避難した。メンバー約20人も一時、散り散りになったが、11年秋に再結集。演奏で被災地を励まし続けた。今年3月、米国ミシガン州で公演し、復興へ歩む姿を力強くアピールした。
 山木屋太鼓の遠藤元気会長(28)は「メンバーはもちろん、地域みんなで頂いた賞。古里を離れた人たちにも太鼓の音を聞いてもらい、古里とつながっていることを実感してもらえればうれしい」と話した。
 音楽文化賞は14年11月に創設された。今回はほかに、別府アルゲリッチ音楽祭(別府市)の総合プロデューサー伊藤京子さん、新国立劇場(東京都)のオペラ合唱指揮者三沢洋史さんも受賞した。


関連ページ: 広域 社会

2016年11月19日土曜日


先頭に戻る