宮城のニュース

<検証・村井県政>全国初導入も根強い批判

 村井嘉浩宮城県知事の県政運営は、3期目最後の12年目に入った。2011年3月11日に発生した東日本大震災後はトップ主導で政策実現をけん引したが、賛否が相半ばする取り組みも少なからずある。知事が掲げる「創造的復興」の足跡と、今後のかじ取りに向けた課題を検証した。(宮城県政取材班)

◎水産業復興特区

 高齢化と後継者不足に加え、震災で甚大な被害を受けた漁業・水産業復興の目玉として、県は漁協に優先的に付与されてきた漁業権を民間企業にも開放する水産業復興特区を、全国で初めて導入した。
 「浜の分断を招く」と反対する県漁協を押し切り、13年9月に石巻市桃浦の被災漁業者と水産卸の仙台水産(仙台市)が設立した「桃浦かき生産者合同会社」に5年間、漁業権を付与した。
 合同会社は生産から加工、流通まで手掛け、仙台水産の販路や資金支援を生かして全国にカキを販売。地元漁業者以外の新入社員も集まった。村井知事は「水産業の新たな経営モデル。若者が安心して働ける環境が整いつつある」と語る。
 だが、合同会社の経営は昨シーズンも赤字。今季は取引先の要望に応じるため生産者と県漁協、仲買人が決めた解禁日の前に出荷を始め、反発が広がった。
 「制度が業界全体の底上げにつながっていない。県は漁業者間に溝をつくりながら、何のフォローもしない」(県漁協関係者)との批判は根強い。知事は「50年先の宮城の漁業のための施策」と強調、評価は時期尚早との考えを示す。


関連ページ: 宮城 政治・行政

2016年11月20日日曜日


先頭に戻る