宮城のニュース

<あなたに伝えたい>願い引き継ぎカフェ開設

母の遺志を継いで「まちカフェ竹下園」を開いた本間さん(中央)

◎本間知里さん(仙台市青葉区)から竹下雅子さんへ

 本間知里さん 明るく、働き者の母でした。60年余り続く「竹下園茶舗」を父と切り盛りしていました。世話好きで、私が家に帰ると、いつも誰かが茶飲み話に来ていました。
 2009年に店を畳み、自分の時間を楽しめるようになったところに東日本大震災が起きました。父と母は無事でしたが、自宅は2メートル浸水。修繕する予定だったのに余震が続いて住めなくなり、11年4月にみなし仮設住宅に移りました。
 慣れない避難生活や自宅兼店舗の解体作業で心労をためていたのでしょう。震災がなければ、今も存命していたと思います。
 ばらばらになった地域の人たちがお茶飲みに来られるような場所をつくりたいと願っていた母です。母を失って落ち込んでいた私は、すがるような気持ちで塩釜市本町に「まちカフェ竹下園」をオープンさせました。
 カフェではさまざまなワークショップをしています。亡くなる数日前、母は旅先で作った藍染めを見せて「こういう手芸や習字を習ってみたい」と話しました。それが最後の会話です。母がやりたかったことを私にさせている気がします。
 母が残した多くの方々との縁に助けられ、カフェは3周年を迎えました。母と皆さんに感謝しています。まちの復興に必要だと思って始めたカフェですが、本当に必要としていたのは私かもしれません。

◎世話好きで明るく、働き者だった母

 竹下雅子さん=当時(72)= 塩釜市港町の自宅兼店舗が被災し、夫哲男さん(83)と市内のみなし仮設住宅で暮らしていた。2011年10月29日にくも膜下出血で倒れた。長女本間知里さん(50)が駆け付けた時には既に意識がなく、翌30日に亡くなった。


2016年11月20日日曜日


先頭に戻る