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復興の歩み地域で学ぶ 児童が被災養殖場見学

稚魚の搬出作業を見学する子どもたち

 大災害からの復興を目指す地域の大人の姿を通じ、困難に立ち向かうことの大切さを学んでもらおうと、宮城県栗原市花山小(児童25人)は21日、2008年の岩手・宮城内陸地震などで甚大な被害を受けた地元のギンザケ養殖会社「花山養殖」を見学した。
 5、6年生8人が参加。出荷に向け、稚魚を池から水槽に移し替える作業を見て回った。胴長姿の従業員が水温8度の池に入り、体長20〜25センチの元気な稚魚を一気に網ですくうと、児童から歓声が上がった。
 同社は内陸地震でふ化場などが被災。12年には台風で水路が壊れ、2カ所ある池のうち一つで稚魚が全滅した。佐藤朗事業部長は「つらかったが、仕事には多くの人が関わっている。諦めたり弱音を吐いたりしたくなかった」と振り返ると、子どもたちは真剣に聞き入った。
 見学に先立ち、児童は8日、花山養殖で育てた稚魚の生育、出荷を担い、東日本大震災で被災した石巻市雄勝町の千葉水産を訪問した。5年狩野綾華さん(11)は「どちらも被災しているのに、社会のために役立とうと頑張っている。すごいと思った」と語った。
 企画者で同校協働教育推進委員会の地域コーディネーター高田豊さん(67)は「授業を通じて古里に誇りを持ってもらうとともに、生きる力を養い、つらい出来事に立ち向かえる大人に育ってほしい」と話した。


2016年11月22日火曜日


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