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<青森市長選>各候補 原子力政策に及び腰

 青森市長選(27日投開票)で、いずれの候補者も原子力政策への言及を避けている。核燃料サイクル施設や原発が立地する下北半島から距離があることも理由だが、反核燃、反原発を掲げ、「脱原発をめざす首長会議」のメンバーだった鹿内博前市長とは対照的だ。

 鹿内氏は青森県議時代に反核燃団体の共同代表を務めた。市長在任中、東北電力の株主でもある市は、同社の株主総会で脱原発を求める提案に賛成票を投じ続けた。再選された2013年の市長選では、対立候補の元副知事に対し「青森を核のごみ捨て場にする中心にいた」と批判した。
 今回は市の複合商業施設アウガの再建などまちづくりに争点が集中。候補者が原子力政策への考えを示す場面は見られず、反核燃・反原発を鮮明にした鹿内氏の政治姿勢に触れないことも共通している。
 政党の支援を受けない元衆院議員横山北斗氏(53)は「市長選になじまないテーマだ」と原子力政策に踏み込まない理由を説明する。自身の立場を明言せず、「鹿内氏がメンバーだった『脱原発をめざす首長会議』には参加しない」とだけ語る。
 民進、共産、社民3党が支援し、鹿内氏も応援する元青森県議渋谷(しぶたに)哲一氏(55)は「安全第一が基本。限りなく原発ゼロに近づけ、再生可能エネルギーを推進する」と路線継承をにじませるが、鹿内氏ほどの強い姿勢はない。支援に回る3党の間でも原子力政策には温度差がある。
 自民が支援し、公明が支持する元総務省職員小野寺晃彦氏(41)は「市民の命を守るのが市長の務めだが、原子力政策はあくまで国の問題」と述べるにとどめる。後押しを受ける自公政権は原発再稼働を進めるが、自治体選挙で問われるテーマではないとのスタンスを貫く。
 東北電の株主総会への対応も、3人とも「今後考える」との姿勢で一致する。
 鹿内氏を支援した反原発団体や護憲の市民団体の関係者の多くは渋谷氏支援に回ったとみられる。大間原発反対現地集会実行委員会の中道雅史事務局長は「いずれの候補者も鹿内氏のような姿勢は期待しにくい。従来通りの運動を進めるだけ」と話す。
 ある県幹部は「鹿内氏は活動家が市長になったような人物。誰が新市長になってもそこまで急進的ではない。県の原子力政策がぶれることはない」と冷静だ。

 ◇青森市長選立候補者
横山 北斗53 元衆院議員  無新
渋谷 哲一55 元青森県議  無新
小野寺晃彦41 元総務省職員 無新
             (公支)
穴水 玲逸64 医師     無新


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2016年11月23日水曜日


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