山形のニュース

<原発避難>ヨガで元気に 支援の恩返し

陽気に幼児とルーシーダットンをする中島さん

 東京電力福島第1原発事故で南相馬市から避難した南陽市の中島明日香さん(34)が、ルーシーダットン(タイ式ヨガ)の指導者として、効用を老若男女に伝えている。息子2人を育てるシングルマザーで、避難当初体調を崩し、偶然出合ったヨガで元気を取り戻した経験を生かしている。
 今月中旬、南陽市内の保育所。幼児5人の前でニコニコしながら体を動かす中島さんの陽気な掛け声が響き渡っていた。30分ほどで軽く汗ばんだ中島さんは「みんな行儀が良く、気持ちよく教えることができました」と、自身もリフレッシュした様子で話した。
 南陽市内で週4日教室を開いている。12月で指導者になって丸3年。10人程度の小規模クラスを複数掛け持ちし、不定期でイベントに呼ばれることもある。
 震災直後、当時小学1年の長男と幼稚園児だった次男の3人で同市に避難した。職を失い、ゆかりがないまちで暮らすうちに体調を崩した。外出も面倒なほど気落ちしていたころ、偶然試したヨガで体を動かす喜びに目覚め、心身を整えるルーシーダットンに出合った。楽しさを広く伝えようと資格を取った。
 最初の1年はボランティアで同郷の避難者たちにレッスンをしていた。2年目から受講対象者の枠を広げ報酬を得るようになった。
 育ち盛りの息子たちはサッカーに夢中だ。仕事と家事に加え、練習での送り迎えなど1人で何役もこなさないといけない。そんな境遇にも、中島さんは「つらかった時、息子たちはじめ周りのみんなが私を支えてくれた。心身ともに元気になれば明日に向かって踏み出せる。これまでの恩返しとして、ヨガでその手助けをしたい」と前向きだ。
 両親と祖父母が暮らす古里の南相馬市に戻りたい気持ちもあるが、足元が固まりつつある新天地で家族3人、しばらく頑張っていくという。


2016年11月23日水曜日


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