宮城のニュース

<福島沖地震>ノリ養殖 最低限の被害

ロープを引っ張って絡まった養殖いかだの被害状況を確認する漁業者=23日午前7時30分ごろ、東松島市大浜沖

 福島県沖を震源とする22日の地震で津波が観測された宮城県沿岸では23日、漁業者が早朝から海に繰り出し、養殖施設の様子を確かめた。カキやノリは出荷の最盛期。被害の詳細はまだつかめず、浜には不安も漂う。東松島市と気仙沼市で漁業者の作業を取材した。
 東松島市宮戸では、ノリを養殖する県漁協宮戸支所運営委員長の千葉富夫さん(60)が船で被害状況を確認した。
 午前6時45分ごろ、室浜漁港を出港。5分もたたないうちに一つ目のいかだが見えた。ノリ養殖の網は長さ約50メートル、幅約3メートル。網の張り具合が少し緩んでいたが、浮具は等間隔で規則正しく並んでいる。「これは無傷だ」と千葉さんは安堵(あんど)した様子で話した。
 養殖いかだは網の両端をそれぞれロープでいかりにつないで固定している。懸念したのはロープが切れたり、いかりが流されたりした状態。ノリがびっしり付着した網が流され周囲の網と絡まると、ノリがこすれ落ち、収穫できなくなる。
 宮戸支所は室浜漁港の隣の大浜漁港も管轄する。室浜沖では目立った被害は確認されなかったが、大浜沖では前日、いかだがぶつかり合っているように岸壁からは見えた。
 午前7時ごろ、大浜沖に入ると、視線の先でいかだが海面で弧を描くように曲がり、平行に並ぶいかだと折り重なっている。「こいつはやられた」と千葉さんがつぶやく。浮具は不規則に揺れ、網は一部がこすれて白くなっているように見えた。
 その後も、同様の被害が2カ所で確認された。ノリの収穫は今月4日に始まったばかり。午前8時までの調査では被害はそれほど大きくなく、千葉さんは「この程度なら最低限の被害だ」と今後の収穫に期待を寄せた。
(石巻総局・鈴木拓也)


関連ページ: 宮城 社会

2016年11月24日木曜日


先頭に戻る