広域のニュース

<むすび塾>事業所同士手携え 共同避難訓練

初めて実施した避難訓練を基に改善点を語り合う参加者=25日、愛知県碧南市

 愛知県碧南市の臨海工業地帯で25日あった防災・減災の巡回ワークショップ「むすび塾」は、避難マニュアルに基づいて初めて実施した6社共同の避難訓練を踏まえ、中小企業の経営者や従業員らが津波被災対策に連携して取り組むことを確認した。
 周辺事業所には少ない2階施設があるため、避難先となっている衣浦(きぬうら)総合卸売市場の倉田実社長(61)は「今回の訓練は最初の一歩。訓練を重ねて『命が第一』との考えを従業員に伝えたい」と実践的な企業防災に取り組む考えを示した。
 参加者からは事業所同士による初の避難訓練を評価する声が出た一方、「緊張感に欠けてしまった」「大勢の来場者がいる場合はどう対応すべきか」といった反省点や課題も挙がった。
 名古屋大減災連携研究センターの都築充雄准教授(建築構造)は「避難訓練では避難先に向かうだけでなく、途中で周辺の道路状況を確認するなどの工夫がほしい。実効性のある訓練となり、対策の改善にもつながる」と助言した。
 工業地帯の防災対策を検討する市商工課の加藤和彦係長(44)は「訓練開始の合図や点呼の仕方など、訓練で明らかになった課題を反映してより良いマニュアルにしたい」と述べた。
 今回のむすび塾に伴い、中日新聞社が碧南市の中小企業経営者や従業員を対象に実施したアンケート結果も報告された。回答者約60人からは、災害時には家族の安否を心配し早く帰宅したいとの声が目立った。都築准教授は「企業存続のためには従業員とその家族の安心安全を保つことが重要。従業員も自宅周辺のハザードマップを確認してほしい」と語った。


2016年11月26日土曜日


先頭に戻る