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<ベガルタ>ピッチサイド/水野の「兄」心

 「晃樹さん、うそついてた。来年も仙台でやるって。ほんと、ひどいですよ…」。MF佐々木はクラブハウスの前で目を真っ赤にしながら声を詰まらせた。
 27日の最後のミーティング。契約満了を迎えた水野が、チームメートの前で別れのあいさつをした。その場で退団を聞かされた佐々木は「お子ちゃまのよう」(水野)に号泣した。
 ルーキー佐々木は、J2千葉から同じく新加入した水野を兄のように慕った。効果的な筋力トレーニングの方法や海外でのプレー経験など、元日本代表からさまざまなことを教わった。佐々木がけがで長期離脱した時は、真摯(しんし)に悩みを聞き、精神的な支柱となった。
 弟のような佐々木に最後まで黙っていたのは、こんな訳があった。「事前に言うと、あいつは練習試合で俺ばかりにパスを出す。それは匠(佐々木)のためにならない」
 今季リーグ戦は出場8試合で無得点。「戦力になれなかったが、若手とおっさんの懸け橋にはなれたかな。仙台の若手は向上心旺盛でいいね。俺もまだまだ頑張るよ」。水野らしく、湿っぽさは一切漂わさず、笑顔でクラブハウスを後にした。(狭間優作)


2016年11月28日月曜日


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