広域のニュース

復旧工事で贈収賄容疑 元農政局職員ら逮捕

家宅捜索を終え、押収資料を運び出す山形県警捜査員=28日午後5時20分ごろ、亘理・山元土地改良建設事業建設所

 東日本大震災の津波で壊れた宮城県亘理町の水門の復旧工事で入札情報を教えた見返りに接待を受けたとして、山形県警は28日、加重収賄の疑いで、九州農政局職員で、元東北農政局亘理・山元土地改良建設事業建設所工事3課長白谷光市(58)=宮崎市=、贈賄の疑いで、開成工業(熊本市)広島営業所長で、元同社東北営業所長古閑大己(54)=広島市=の両容疑者を逮捕した。
 県警は同日、同建設事業建設所(亘理町)や開成工業本社、東北営業所(仙台市泉区)など十数カ所を家宅捜索した。2人の認否は明らかにしていない。
 白谷容疑者の逮捕容疑は、東北農政局が2014年11月5日に行った亘理町荒浜地区の水門復旧工事の総合評価落札方式による入札を巡り、執行前に設計金額や入札参加予定業者の評価点などを教えた見返りに同年11月中旬〜15年4月下旬、仙台市内で複数回にわたり、古閑容疑者から十数万円相当の飲食や宿泊などの接待を受けた疑い。
 古閑容疑者は、教示の謝礼や今後の便宜に対する期待の趣旨で接待した疑い。
 県警などによると、入札の対象は鳥の海湾内の津波で壊れた水門の鋼構造物を復旧する工事で、開成工業を含め7社が応札の意向を提示。その後、2社が辞退し、5社が参加した。予定価格は9566万6400円(税込み)で、開成工業が落札率94.27%の9018万円(同)で落札した。
 県警は、「担当公務員と一部の業者が癒着関係にある」との情報を得て捜査していた。金銭の授受や他の関与者の有無など、事件の経緯を調べている。
 東北農政局の斎藤伸地方参事官は「震災の復旧復興の中で綱紀を順守するように周知徹底してきたが、元職員が逮捕されたことは遺憾だ」と話した。


2016年11月29日火曜日


先頭に戻る