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被災地ボランティア宿泊施設「架け橋」一新 

居間に絵本の本棚を備え付けるなど、ぬくもりがあふれる新拠点の「架け橋」

 東日本大震災後に移住した若者が運営する宮城県気仙沼市階上地区のゲストハウス「架け橋」が3日、近くの空き家に移転開設する。新たな拠点は、託児カフェや居酒屋も併設。九州大を休学して運営する田中惇敏さん(23)=北九州市出身=は「皆さんが交流できる場にしたい」と意気込む。
 新拠点は同市長磯前林の築45年の空き家を借りて開設。県の助成金などを活用して地元の高校生やボランティアが半年かけて改装し、居間や13人分の宿泊室(素泊まり1泊3500円)、風呂、トイレをリニューアルした。田中さんをはじめ20代の移住者3人がスタッフを務める。
 ゲストハウスの開設は2014年5月。田中さんはボランティアで訪れた気仙沼で宿泊費を気にせず学生に活動してもらおうと、大学4年で休学して始め、これまで1800人以上が利用した。
 ただ、震災からの時間の経過で被災地のニーズも変わってきた。
 「復興の課題だけでなく、地域の課題を地元で支え合う仕組みが必要になってきている。女性の働く場や地域交流の場が求められている」
 そんな思いから日中の託児カフェを設け、スタッフについても、母親に子連れで出勤して運営してもらうことにした。夜は居酒屋として、近所の人たちと泊まる人たちが交流する。内覧会では「地域が元気になる」と住民から歓迎の声が上がった。
 田中さんらは9月、NPO法人「クラウド ジャパン」(気仙沼市)を設立。気仙沼での経験を生かし、熊本地震の被災地や仙台、塩釜両市、東京の空き家にゲストハウスを開設した。今後も被災地を中心に増やす計画。田中さんは「空き家をその地域で活動する人のために改修し、地域の活力につなげたい。復興は長期戦だが、そんな地域を増やして手を取り合えばいい」と語る。
 託児カフェでは時給1000円で10人程度をパートのスタッフとして募集する。架け橋の連絡先は0226(25)7739。


2016年12月02日金曜日


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