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<杜の都のチャレン人>絵描く楽しさ広める

教室で学ぶ会員の間を巡りながら指導する笠松さん=仙台市宮城野区榴岡

◎色鉛筆画の教室を主宰する 笠松孝志さん(79)

 誰もが幼少時に手にする油性の色鉛筆を駆使し、風景や静物を描写する。簡便な画材でありながら筆圧の強弱で濃淡を付け、巧みに色を重ねる。木の葉の陰など部分によっては点描を施す。
 絵を初めて見る人は写実性の高さに「写真のよう」と驚く。そんな魅力と手軽さに引かれ、絵を描くのは子どもの頃以来という人たちが教室に集う。
 「とにかく楽しんで描いてほしい。絵の良さは作品が残ること。うまくいかなくても前の作品を見て懐かしく思えるし、人が喜んでくれれば最高でしょう」。自身の体験も重ね合わせ力説する。
 全くの独学だ。チラシの裏に黒鉛筆やボールペン、筆ペンで絵をよく描いていた。その様子を見ていた娘たちから水彩色鉛筆をプレゼントされた。50歳の時だった。当時は水彩と油性の違いも分からなかった。
 油性のものを買い足し、カレンダーや図鑑の風景写真を模写した。意欲が出て静物やペットの猫をスケッチして描くようになった。油性色鉛筆には向かない画用紙からケント紙に代えた。既に仕事を退いていた2001年、知人の勧めで初の個展を開いた。
 個展や共同展への出品を重ねながら教室を主宰。現在は3カ所で計60人ほどに教える。会員の作品展を開き、自らには上野の森美術館(東京)で開かれる公募展への応募を課す。「どう評価されるか人に見てもらうことは大切。目標になるし、やる気が高まる」
 納得のいくような教本が見当たらず、3年前に自分で作成した。手直しが必要な部分は多いというが、57ページに及ぶ教本では自分の経験を基に細部にわたり解説する。来年は新たな教室の開講のほか、指導者を養成するコースも開く。
 「一人でやれることは限られる。熟練した人たちのアイデアや提案を取り入れ、色鉛筆画の普及を図っていきたい」(い)

 <かさまつ・たかし>1937年東京都生まれ。楽器販売店経営の傍ら、87年に色鉛筆画を独学で始める。2004年に仙台市宮城野区榴岡で教室を開設。現在は仙台市内2カ所と宮城県利府町の計3カ所で教えている。仙台市若林区在住。


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2016年12月03日土曜日


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