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<栗駒山>最大8キロ圏で降灰被害

 岩手、宮城、秋田各県にまたがる栗駒山(1626メートル)の火山対策で、有識者らでつくる栗駒山火山防災協議会は2日、盛岡市で作業部会を開き、水蒸気噴火が発生した場合の被害シミュレーションを示した。現地調査の結果、火口から最大8キロ圏内で降灰被害が出るものの、噴石や土石流による民家被害の恐れは低いと予測した。結果を基に、本年度中にハザードマップを完成させる。
 噴火規模は約4000年前に発生した過去最大のケースと同等を想定。火口地点は1944年の噴火でできた昭和湖(一関市厳美町)周辺とした。
 シミュレーションによると、噴煙は高度2000メートルに達し、降灰は火口から2キロ地点で50センチ、5キロ地点で10センチ、8キロ地点で1センチとなる。8キロ圏内では、真湯温泉(一関市)くりこま高原温泉郷(栗原市)大湯温泉(湯沢市)などが被害範囲となる。
 噴石は直径60センチ程度で、火口から半径800メートルまで飛ぶと推測。降灰後に雨が降った場合に起こる土石流は、最大37渓流で発生する見込み。いずれも民家がある場所まで到達する恐れは低いという。火砕流は過去に発生した形跡がないため想定しなかった。
 国が常時観測の対象とする東北10火山のうち、ハザードマップが無いのは栗駒山だけ。マグマ噴火のマップは2017年度中に作成する予定。
 作業部会長の斎藤徳美岩手大名誉教授は「ハザードマップは適切な避難計画の策定につなげてこそ意味がある。シミュレーション結果を分かりやすい形でマップに落とし込みたい」と説明した。


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2016年12月03日土曜日


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