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<震災遺構>惨状あの日のまま 被災校舎公開

津波で南校舎3階に流れ込み、ひっくり返ったまま残る車を見学する参加者=3日午前10時20分ごろ、気仙沼市波路上

 東日本大震災の被害を後世に伝える「震災遺構」となる気仙沼向洋高(宮城県気仙沼市)の旧校舎が3日、初めて一般向けに公開された。津波で天井や設備が壊れ、がれきが散乱したままの校舎内を参加者は真剣な表情で見つめていた。
 三陸ジオパーク気仙沼推進協議会が企画し、宮城県内をはじめ静岡、兵庫、岡山各県などから135人が参加。最上階の4階まで浸水した南校舎では、3階に流れ込んだ車や津波の痕跡を見学した。教職員ら47人が震災当夜を過ごした北校舎も巡った。
 旧校舎のうち、南校舎は市が国の復興交付金を使って保存するが、北校舎や総合実習棟、武道場は年明けにも解体が始まる。
 参加した同市本吉町の横川たつえさん(64)は「3階まで車を運んだ津波の大きさを改めて感じた」と話す。埼玉県熊谷市から訪れた山本道子さん(62)は「記憶は年々薄れる。津波の怖さを、校舎とともに地元の人たちの言葉でも伝えてほしい」と願った。
 気仙沼市は南校舎の隣に展示施設を整備して校舎内を公開する考えで、2018年度の開館を目指す。


2016年12月04日日曜日


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