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<里浜写景>薄暮の空に弧描く翼の光跡

滑走路灯がイルミネーションのように輝き、旅客機の翼に取り付けられた灯火が光跡を描いた(30秒露光で撮影)
薄暮の仙台空港(宮城県名取市、岩沼市)

 薄暮の仙台空港(宮城県名取市、岩沼市)。航空機を導く明かりがともった。西に目を向けると、大きな翼を広げた機体が蔵王連峰を越えるように飛び立っていく。
 近くの貞山運河周辺は離着陸する光景が間近で見られる。航空ファンだけでなく、休日は家族連れも詰め掛ける人気スポットだ。
 宮城県亘理町の小学5年宇佐美幸希君(11)は幼い頃から、家族と一緒に何度も訪れている。東日本大震災の津波が空港を直撃するニュース映像を見て、ショックを受けたという。
 運航再開直後に来た際、いつも遊んでいた公園も無残な姿だった。それでも「久しぶりに見た飛行機は格好良かった」と気持ちも明るくなれた。
 復興が進む空港近くに新しい公園ができた。フェンス越しに機体が通る。「コックピットからパイロットが手を振ってくれたよ」。宇佐美君は目を輝かせた。(文と写真 写真部・伊深 剛)

[メモ]
仙台空港は7月、国の管理空港として初めて完全民営化された。震災では高さ約3メートルまで津波に漬かり、ターミナルビルでは水が5.7メートルに達した痕跡が確認されている。震災発生から1週間で救援物資輸送の航空機利用が始まり、約1カ月後に旅客機の運航が再開された。


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2016年12月04日日曜日


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