福島のニュース

南相馬にコンビニ出店 復興を後押し

仙台市から移住してコンビニを運営する霜山さん(右)と野中さん

 仙台でコンビニエンスストアを開いていた経営者らが、福島県南相馬市小高区の新店舗で奮闘している。一帯は東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が今年7月に解除されたばかり。「復興の一助に」と市内に移住し、休業中の物件を借りて10月に再オープンさせた。

 店舗は「ローソン南相馬小高店」。オーナーの霜山貞二さん(44)は、昨年まで仙台市泉区の店舗を運営していた。コンビニ本部からの声掛けを受け、新天地への出店を決めた。
 小高区内のスーパーが休業していることもあり、日用品を買い求める住民は絶えない。朝夕には除染作業員らがレジ前に長い列をつくるほどの繁盛ぶりだ。
 売り場では地域ニーズを考慮して生鮮品などを充実させた。予想外に人気なのが漂白剤。霜山さんは「避難中に汚れてしまった服やカーテンの洗濯に使うのでしょう。売れ筋からも地域性を感じる」と明かす。
 スタッフは自身を含めて5人にとどまる。うち一人は仙台時代から働いてくれていた野中正太さん(31)。小高区内の民家に移り住み、店舗と往復する毎日を送っている。
 「住民から『開店してくれてありがとう』って感謝されるんです。こんな経験は今までなかった」と野中さん。なじみの客も増えるなど、地域への浸透ぶりを実感するという。
 帰還住民が久しぶりに顔を合わせ、店内で立ち話が始まる光景も珍しくはない。霜山さんは「人々がつながる契機になるのはうれしい限り。気軽に立ち寄れる雰囲気をつくりたい」と話している。


2016年12月04日日曜日


先頭に戻る