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震災1カ月後の光景 VRで体感

ゴーグル型機器で震災1カ月後の光景を見る来館者

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市南浜町の震災伝承施設「南浜つなぐ館」が、バーチャルリアリティー(VR)技術を利用したゴーグル型機器を使い、震災1カ月後の被災地の状況を360度見渡せる展示を始めた。
 機器を使って見ることができる画像は、ともに震災1カ月後に撮影された(1)「がんばろう!石巻」看板設置の様子(2)焼けた被災車両などが折り重なっている旧門脇小の校庭−の2種類。体の向きに合わせて画像も移動し、当時の状況を追体験できる。
 ゴーグル型機器は2個設置。来館者は自由に使える。震災遺構として一部保存が決まった旧門脇小校舎は現在、シートで覆われ外観が見えず、津波と火災の爪痕を確認できるVR画像は貴重な展示になっている。
 来館して体験した東京都青梅市の会社員白石和人志さん(34)は「テレビの映像以上にリアルに感じ、鳥肌が立った」と話し、北海道室蘭市の介護士岡本明日香さん(34)は「車が焼けて重なっている様子は想像を絶する光景だった」と驚いた。
 南浜つなぐ館は昨年11月にオープンし、土日祝日に開館。被災前の街並みを再現した模型や動画で震災の記憶を伝えている。来館者は10月末現在で1万4900人に上った。
 運営する公益社団法人みらいサポート石巻の中川政治事務局長(40)は「震災の様子が伝わらない歯がゆさを感じることも多く、VRで、ここであった震災を少しでも体感してもらいたい」と話している。


2016年12月05日月曜日


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