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<福島第1>冷却系トラブル相次ぐ

スイッチにぶつかった様子を再現する東京電力の社員(東電提供)

 東京電力福島第1原発で4、5の両日、3号機原子炉内に溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)を冷やす注水ポンプが一時停止するなど、冷却系設備のトラブルが相次いだ。原発事故後、炉心溶融した1〜3号機の炉心注水が停止したのは初めて。福島県は5日、県民に大きな不安を与える事態だとして、東電に再発防止の徹底を求めた。
 東電によると、5日午前10時ごろ、3号機の炉心に冷却水を注入するポンプが停止。約1時間後に予備のポンプを起動し、注水を再開した。
 定期点検中の協力会社の作業員が、カバー付きのスイッチに肘をぶつけたのが原因という。水温の上昇や放射性物質濃度の変化はなかった。
 4日午後10時40分ごろには、1〜3号機の使用済み燃料プールの循環冷却設備で警報が鳴り、2、3号機の冷却が止まった。起動させた別系統もすぐに停止し、5日午前5時半ごろに冷却を再開した。停止による温度上昇はなかった。
 1〜3号機では燃料プールの冷却設備を共用化する工事が進められており、1号機の配管弁がわずかに開いていた。4日にパトロールした東電の運転員が触れた可能性があるという。1号機は計画的に冷却を中止していた。
 福島県危機管理部の樵(きこり)隆男部長は5日、福島第1廃炉推進カンパニーの増田尚宏最高責任者を県庁に呼び、原因究明と再発防止の徹底を申し入れた。増田氏は「県民の皆さんを心配させてしまう事象を起こし申し訳ない」と陳謝した。
 東電の原発を巡っては、11月22日の福島県沖を震源とする地震で、福島第2原発3号機で燃料プールの冷却循環ポンプが自動停止した。


2016年12月06日火曜日


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