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<Eパーソン>若年層の育成が急務

菅井一男(すがい・かずお)小牛田農林高卒。1972年仙台市にサトー技建設立。2000年社長、16年会長。12年から現職、現在3期目。69歳。宮城県美里町出身。

 建設・土木業界で深刻な人手不足が続いている。社会基盤となる道路や河川など公共事業の設計や調査を担う測量業界も状況は同じだ。鍵を握る若年層への働き掛けを強める宮城県測量設計業協会の菅井一男会長に現状と展望を聞いた。(聞き手は報道部・安住健郎)

◎宮城県測量設計業協会 菅井一男会長

 −測量や設計作業にあたる建設コンサルタントの企業数が減り、技術者の高齢化が進んでいる。
 「協会に加盟する県内の会員企業数は、ピークの1990年代の約半数の54社に減少した。技術者の平均年齢も50歳を超えようとしている。一人前になるには10年かかると言われる世界。今後、人手不足はますます深刻になる」

 −原因は?
 「われわれの仕事は道路や河川、港湾、ダム工事など公共事業の調査や設計などが多い。90年代以降は公共事業費が減り続け、離職する技術者も増えた」

 −技術者が減る中で東日本大震災が発生した。
 「測量は社会インフラの最上流部を担っており、災害復旧では必ず出番がある。震災発生から1年間はどの社も休日を返上し、深夜勤務の連続という状態だった。その中で若手育成の必要性をひしひしと感じた」

 −具体的な対策は。
 「土木科などがある高校、専門学校、大学などからインターンとして学生を受け入れている。学校現場に講師も派遣している」
 「今後はさらに若い年齢層にもアピールしていきたい。来年以降、小学校や中学校への技術者を派遣したり、親子に測量の現場を見てもらうイベントを開いたりすることを検討している。小さい頃から測量という世界に親しみを持ってもらいたい」

 −業界は技術革新が目覚ましい。
 「昔のように山の上の三角点を目指して重い器具を担いで登る作業はない。今やICT(情報通信技術)の全盛時代。GPS(衛星利用測位システム)やドローン、レーザー光など最新技術が用いられている」
 「だから女性にもぜひ興味を持ってほしい。かつては確かに体力勝負で男の職場だったが、今では女性も十分活躍できる」

 −若者にメッセージを。
 「東北ではまだまだインフラ整備が進んでいないところが多い。地域の将来を展望しながら、地図に残る仕事ができる。若者よ、やりがいを求めて来たれ!」


関連ページ: 宮城 経済

2016年12月07日水曜日


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