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<大川小訴訟>控訴理由「今後の判例に影響」

●全員協議会で大川小訴訟についての控訴理由を述べる村井知事=4日午前9時35分ごろ、県議会棟

 東日本大震災の津波で死亡・行方不明になった宮城県石巻市大川小の児童23人の19遺族が起こした損害賠償請求訴訟を巡り、村井嘉浩宮城県知事は6日、「災害時の教員の責任を認めた判決が確定すれば、今後の判例に影響を与える」と控訴に踏み切った理由を明らかにした。県議会11月定例会の一般質問で答弁した。
 村井知事は控訴について「判決では予見可能性と結果回避義務を巡り、県の主張が受け入れられなかった」と従来の見解を主張。「『想定外』の言葉から逃れることはできない。全ての犠牲者に責任を感じる」と述べた。
 この日の一般質問では、県議会主要2会派の議員2人が大川小訴訟を取り上げ、県の控訴方針や学校防災の不備を批判した。
 民進党系の「みやぎ県民の声」(10人)の高橋啓県議=加美選挙区=は「児童は自分の判断で避難できず、学校側の責任は明白だ」と控訴を批判。「石巻市と協議し、問題を長期化させない道を選ぶべきだ」と和解を求めた。
 最大会派「自民党・県民会議」(31人)の本木忠一県議=石巻・牡鹿同=は「教職員の判断ミスは、学校防災をなおざりにしてきた教育行政の責任」と県教委を批判。「徹底した原因究明が最大の再発防止策だ」と積極的な関与を促した。
 10月26日の仙台地裁判決は、市広報車が避難を呼び掛けた午後3時半ごろまでには教員らが大津波の襲来を予見し、認識したと認定。「裏山は避難場所として何ら支障がなく、堤防付近への避難は不適当だった」として遺族の請求を認めた。
 県は11月7日、地裁判決を不服とし、控訴した。11月定例会には村井知事による控訴方針の専決処分の承認を求める議案を提出しており、最終日の今月15日に採決される。


2016年12月07日水曜日


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