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ケースワーカーの負担 仙台市で高止まり

 仙台市で、生活保護受給者を支援するケースワーカー(CW)の担当世帯数が高止まりしている。4月1日時点で正職員のCWは1人当たり97.9を担い、社会福祉法が定める市部標準の80を大きく上回る。受給世帯の増加に体制整備が追い付かず、東日本大震災の復興関連業務が優先されたことも影響している。
 市内の生活保護受給世帯数と、CW1人当たりの担当世帯数の推移はグラフの通り。
 受給世帯は4月1日時点で1万3023で、10年前の2006年に比べ約1.8倍に増加した。CW1人当たりの担当世帯数は、東日本大震災が発生した11年に112.4まで増えたのをピークに減少傾向にあるが、依然100前後で推移している。
 仙台市と同規模の政令市では、標準数に近い配置をしている例が目立つ。
 広島市の受給世帯は約1万9000あるが、CW1人当たりの担当世帯数は約86。札幌市の受給世帯は約5万4000と非常に多いが、CW1人当たりの担当世帯数は約83にとどまる。
 仙台市の高止まりは、全世帯中の受給世帯割合(保護率)が元々低く、保護事務の体制が貧弱だったことが背景にある。受給世帯が増える契機となったリーマン・ショックの影響が本格化する前の08年度の保護率を見ると、札幌市の2.87%に対し、仙台市は1.18%だった。
 東日本大震災後は被災者支援などの復興関連業務に人員を割くことになり、受給世帯の増加に応じたCWの増員が難しいという事情も加わった。
 保護事務に携わる職員の多忙さは増す一方で、ミスなどを招く危険性も高まっている。
 市では9月、宮城野区の職員が11〜15年度に保護費計約770万円の未払いと過払いをしていたことが判明。「業務量が多く、処理しきれなかった」ためだった。その後の総点検で、過払いや支給漏れは市全体で計約250件に上った。
 不適正事務はCWと直接関係ないが、市保護自立支援課は「生活保護全般の事務量が増え、CWが多忙なのは事実。余裕がなく、受給者への十分な支援ができていないと感じる職員はいるかもしれない」と話す。


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2016年12月07日水曜日


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